最優秀賞(1点)製品化・賞金5万円
- 「いつでも見てる」鈴木 夢夏(太田情報商科専門学校 デザイン学科)
-
デザインコンセプト
人混みの中に1人の女の子がこちらを指さして、加害者へ向けて「人ごみに紛れてもずっと見ている」という、メッセージを込めてデザインしました。 10代〜20代の若い層の方たちが使用してもらえるよう堅苦しすぎない馴染みやすいイラストにしました。一番こだわったのが配色です。痴漢抑止活動のロゴマークにもある青を全体的に使用し、差し色でピンクを使い、デザインに統一感を持たせました。痴漢抑止活動へのメッセージ
私は実際に痴漢にあったことはないのですが、被害にあわれた方の気持ちなどを考えると、犯人のことは絶対に許せないと思います。 なので今回、こうした形で痴漢抑止の活動のお手伝いができ、とてもうれしいです。 これからも痴漢抑止のための活動を応援していくと共に、こうした活動に参加していきたいと考えております。
痴漢抑止バッジコンテストは、学生が防犯のデザインを考えたり審査に参加したりすることで、身近な性暴力についてNO!を示す共通認識を育てられる点に意義があります。
痴漢抑止バッジは、加害者に向けたメッセージがあるため、バッジを目にした加害者が痴漢行為を思い留まったり、バッジを付けている子をターゲットから外すので、予防的な効果があると考えられます。
今年度、東京都が初めて痴漢被害に関する実態調査を行い、私も委員としてその検証を行いました。その中で、痴漢被害が可視化されにくいのが改めて浮き彫りになりました。
被害者は声をあげづらかったり、痴漢かどうか判断に迷ったりしています。そうした中で、第三者介入(アクティブバイスタンダー)をどう増やしていくか? が課題となってきています。
バッジを通して第三者に伝えるメッセージはないでしょうか? 周囲で痴漢被害にあっている子がいた時に、介入を促せるようなメッセージやデザインを考えられたらよいと思います。
今回、最優秀賞を受賞した「いつでも見てる」は、加害者を指さす少女の後ろに多くの第三者がいます。これが、第三者に行動を促すようなメッセージデザインになれば、痴漢抑止バッジの活動がより広がっていくと期待します。