たか子賞(痴漢抑止バッジ考案者 殿岡たか子)(1点)製品化・賞金1万円
- 「I l o v e m e」MariaIsa(アルデザインカンパニー デジラボ グラフィックデザイン・DTPエディトリアルデザイン科)

-
デザインコンセプト
痴漢抑止について考えたときに、まずは何より自分を大切に、自分を愛してほしいと思いました。被害者にならないためにできること、加害者にならないためにできること、それは自分を愛し、大切にすることから始まる気がします。ネガティブな気持ちではなく、明るく前向きなメッセージとして届けられたら嬉しいです。
痴漢抑止活動へのメッセージ
「私たちは泣き寝入りしません」というメッセージにある「私たち」は、被害者やその周り、そして女性だけのことではありません。社会全体として、ひとりでも多くの方が痴漢抑止バッジの活動を通してこの問題に目を向けてくださることを願います。
私も社会の一員として、この活動を応援しています。
-
殿岡たか子(痴漢抑止バッジ考案者)より
「I LOVE me」は、痴漢被害に遭っていると忘れてしまいがちな「自分を大切にしていい」という当たり前のことを思い出させてくれるデザインです。私自身もこのデザインを拝見して、ハッとしました。
一見、普通のオシャレなバッジと思いきや、加害者に対しては「自分のことが大切だから被害に遭いたくない」という意思表示ができる素晴らしいデザインだと思います。
※賞名の「たか子」は、痴漢抑止バッジ考案者の「たか子」さんです。審査員として参加いたしました
最優秀賞の「痴漢、見てるよ。」は、インパクトのあるデザインだと感じた。被害当事者になりやすい女の子たちの怒りが力強く伝わってくる。なおかつ、つけやすいデザインにまとめている点が秀逸だと思う。
たかこ賞の「I LOVE me」は、これまでの痴漢抑止バッジとは発想の出発点が大きく違う。これまで多くの被害経験者は「自分が声をあげずに我慢すれば、大騒ぎにならない」と自己犠牲的に考え口を閉ざしていた。それは、日本社会の男尊女卑的な側面と相互作用が根底にあった。
しかし「I LOVE me」には、自分を大切にする思いが出発点にある。自分自身が大切だから、痴漢を許さない。これまでにないメッセージで、痴漢抑止を訴えている点が新しく印象的だ。
先日、搭乗した飛行機で痴漢事件が起きた。搭乗時に酔った高齢男性が、隣の席に座ろうとした若い女性のお尻を触ったのだ。
女性は近くにいた客室乗務員に被害を訴え、席の移動を申し出た。客室乗務員は女性を別の席に案内し、加害者は機長判断で飛行機から降ろされた。
自分が声をあげることで離陸予定時刻が遅れ、多くの乗客に影響を与える可能性がある中で、被害を受けた方は毅然とした対応をとられた。
電車内の痴漢も「自分が我慢すれば、丸く収まる」と考えて我慢してしまう人が多いだろう。それにより加害者が透明化され、同様の被害が続いていく。多くの女性は、痴漢被害の経験があるけれど「この状況は変わらない」と、誤った学習をしている。
そうした絶望が、声を上げにくい社会を作ってきた。
しかし、今、社会は変わりつつある。「I LOVE me」を胸に被害を訴える被害者が増えている。一人一人が声をあげていくことで、痴漢が性暴力であり許されない行為だと社会が認識するようになるだろう。